日本ハム・宮西尚生が明かす新球習得の狙いと舞台裏…金子コーディネーターの多様な表現でつかんだピース…コラム中継ぎの流儀2026「勇往邁進」

スポーツ報知

新球カット習得を目指す宮西尚生

 日本ハムの宮西尚生投手(40)が26日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」で、ファームで挑戦中の新球・カットボールについてつづった。金子千尋投手コーディネーター(42)と相談しながら進める新球習得の狙いと舞台裏を明かし、新たな挑戦を行う中で生まれた「楽しさ」を激白した。

 現在は新球・カットボール(カット)の習得を目指しています。きっかけは、2ストライクから打たれた2本の本塁打です。3月7日のオープン戦で、ロッテのソトにチェンジアップを、同18日のオイシックス戦でウォーカーに直球を被弾しました。これまで、直球、スライダー、チェンジアップの主に3球種で戦ってきましたが、投球の幅を広げる必要性を強く感じました。曲がりが小さくストライクの取りやすい変化球があればもっと楽に抑えられると鮮明になりました。

 試合後すぐに、金子コーディネーターとアナリストに相談し、スライダーよりも速く、曲がりの小さいカットを練習することを決めました。実は、昨季終盤にもカットを試していましたが、練習時間も限られ、感覚をつかめずにいました。オフはフォークにも挑戦しましたが、しっくりくるものがなく、改めて、本気でカットをマスターしたいと取り組んでいます。

 自分は理論よりも感覚で感じ取りたいタイプです。金子さんには、カットの投げ方について「色々な表現をして下さい」とお願いしました。「ちょっとずらす」や「滑らせる感じ」など10〜20パターンほど表現していただきましたが、最初は全くピンときませんでした。それでも30分ほどいろいろな表現で会話を深めていく中で、金子さんが最後になにげなく伝えてくれた感覚がスッとイメージできるものでした。すぐにブルペンで試すと数値は上々で、手応えあり。まるでパズルのピースが1つはまり、連鎖的に他も埋まっていくようで、「金子さんはこういうことが言いたかったのか」と一気につながっていきました。球速帯や変化量は良好なので、今後はスライダーとの投げ分けや細かい制球を磨いていきたいと思っています。

 24年にチェンジアップ、今年はカットと、年齢を重ねる中で新たな球種にチャレンジしています。若い頃は、新しい変化球というより、自信のある直球とスライダーに磨きをかけてきました。当時、違う変化球を覚えていたらもっと成績が上がっていたかもしれませんし、逆に真っすぐやスライダーの質が落ちていたかもしれません。そこに正解、不正解はないと思います。しかし、このタイミングで新たな球種に挑戦できたことはよかったと思っています。ファームでの調整が続く中、新たな挑戦を見いだせていなければ、心が折れていたかもしれません。今は、新しい自分に出会えることが楽しく、「1軍で試したい」と意欲に満ちています。新庄監督がおっしゃる「楽しむ」とはこういった純粋な気持ちやチャレンジ精神から生まれる高揚感のことを示しているのではないかとも感じています。ファームで限られた登板ではありますが、目的意識をしっかり持ち、レベルアップした姿で1軍に戻ってきたいと思います。(宮西 尚生)

 ◆金子千尋投手コーディネーター 2004年ドラフト自由枠でオリックスに入団し、14年に16勝、防御率1・98をマークし、自身初の沢村賞を獲得。19年に日本ハムに入団し、22年に現役引退。翌年から特命コーチとしてレンジャーズへ米留学。24年に2軍投手コーチ、今季から1軍、2軍の両方を指導する現職に就任した。現役時代は、カーブ、スプリット、カットボール、チェンジアップなど多彩な球種を操り通算130勝をマーク。選手からは「ねこさん」の愛称で慕われ、人望も厚い。

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