2013年には日本シリーズMVPに輝き、千葉ロッテでも2度の2桁勝利を記録
千葉ロッテは9月9日、美馬学投手が今季限りで現役を引退することを発表した。美馬投手は2011年から9年間にわたって東北楽天でプレーし、2013年には日本シリーズでMVPに輝く活躍で、球団創設後初となるリーグ優勝と日本一に貢献。千葉ロッテに移籍後も2度の2桁勝利を記録し、在籍6年間で4度のAクラス入りを果たしたチームを先発として支えた。
今回は、美馬投手が15年間のプロ生活で見せてきた投球の中から、とりわけ印象に残る4つの登板をピックアップ。優れた制球力を武器にパ・リーグの舞台で輝きを放った右腕の活躍ぶりについて、実際の映像と共に振り返っていきたい。(※成績は9月10日の試合終了時点)
クライマックスシリーズで見せた、値千金の完封勝利(2013年10月19日)
勝てば球団史上初の日本シリーズ進出に王手がかかる試合で、美馬投手は先発のマウンドを託された。2回と3回に立て続けに2死1、2塁のピンチを迎えたものの、いずれのイニングでも粘りの投球で得点を許さず。2回裏にバッテリーを組んだ嶋基宏氏の適時打で2点を先制したことで、試合の行方は美馬投手の投球によって左右される状況となった。
美馬投手はポストシーズン特有の重圧に気圧されることなく、4回以降は1度も得点圏に走者を進めない見事なピッチングを披露。9回の先頭打者を四球で出塁させた直後に、後続を併殺打に打ち取るなど、最後まで冷静なマウンドさばきを続け、虎の子の2点を最後まで守りきる完封勝利を達成。チームの日本シリーズ進出を大きく手繰り寄せる快投だった。
9回無死まで1人の走者も許さない、大記録目前まで迫る快投(2019年7月19日)
美馬投手は立ち上がりから完璧な投球を見せ、同年の日本一に輝いた福岡ソフトバンク打線を相手に付け入る隙を与えず。一人の走者も許さないピッチングを続ける美馬投手の好投に打線も応え、5回裏に千賀滉大投手から4点を奪う猛攻を見せて試合の趨勢を...
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