180センチ以上の高身長の選手がひしめくプロ野球界において、身長が高い、大きな体という要素がある程度のアドバンテージを持っていることは確かである。しかし、そんな中で、奮闘を続ける小兵がいる。それが埼玉西武の水口選手だ。
水口選手の身長は163センチ。現在支配下登録されているNPBの選手の中では最も小柄で、最高身長の北海道日本ハムのマーティン投手と比べると40センチもの差がある。今季はすでに34試合に出場するなど、一軍での出場機会を着実に増やしている水口選手だが、その道のりは決して平坦なものではなかった。
独立リーグの1つである香川オリーブガイナーズで、NPBを目指して戦っていた水口選手だったが、2011年に左肘を故障。これが原因で練習生となった水口選手を待っていたのは「裏方」としての仕事だった。ほかの選手のサポートはもちろんのこと、時には着ぐるみの中に入りファン対応をしたこ...