見逃し三振でも「振り逃げ」成立? 成功例の動画とともにルールを解説

2025.2.21(金) 11:00 パ・リーグ インサイト
ⓒパーソル パ・リーグTV

 プロ野球ファンでも、意外と正しく理解している人が少ないルールが存在する。その一例が「振り逃げ」だ。どのような場面で発生するのか、そもそも振り逃げとは? 実際の試合映像とともに、そのルールを解説しよう。

振り逃げとは?

「振り逃げ」とは、捕手が3つ目のストライクの投球を暴投や捕逸などにより正規捕球できなかった場合に、打者が一塁へ走ることのできる権利のこと。打者が一塁に生きた場合、「三振と暴投」「三振と捕逸」「三振と失策」のいずれかが記録される。このうち「三振と失策」が記録されるのは、十分アウトにできるタイミングで捕手の一塁への送球が逸れてしまったときや、一塁手が捕球できなかったケースが例として挙げられる。
 ただし、振り逃げの発生には条件があり、一塁に走者がいない場合、もしくは2死の場合に限る。一塁に走者がいる場合を除くのは、捕手がわざとボールをこぼし、進塁義務を発生させて故意にダブルプレーを取ることを防ぐため。同様の理由で、ダブルプレーが発生しない2死の場合は振り逃げが可能になる。つまり、ルールの悪用を防ぐために条件が設定されているのだ。
 ちなみに、第3ストライクが空振りである必要はなく、見逃し三振でバットを振っていなくても振り逃げは成立する。また、打者がダートサークル(本塁の周りを囲む主に土の部分)を離れると、走塁の権利を放棄したとみなされアウトが...

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