16年ぶりとなる一軍6球団制の復活、さらにはファン待望の室内球場「台北ドーム」フィーバーもあり、今季、過去最高の観客動員を記録している台湾プロ野球(CPBL)、前半では、前期シーズンの結果や、日本人指導者、選手の奮闘、そして新球団、台鋼ホークスの戦いぶりなどについてご紹介した。後半では、元海外組の台湾代表クラスが上位で指名され大きな話題となったドラフト会議や、プレミア12にむけた話題について、ご紹介しよう。
富邦が1巡目1位で元メジャー張育成を指名 元埼玉西武の呉念庭は台鋼1位、張奕は富邦2位
完全ウェーバー制で、海外のプロ経験のある選手も原則的に参加が義務づけられているCPBLのドラフト会議、昨年12月、くじ引きにより、ドラフト前年の順位がない新球団、台鋼ホークスの指名順が2番目と決定、年間最下位の富邦ガーディアンズが、台湾では、科挙にならい「状元」と呼ばれる1巡目1位の指名権を獲得した。
こうしたなか、昨年12月、埼玉西武を電撃退団した呉念庭は台湾へ帰国後、1月に社会人チームの全越運動に合流、3月には入団発表を行い、アマの春季リーグへ出場し調整を行ってきた。台湾プロ野球入りについては、本人からなかなか明確な意志表記はなされなかったが、5月27日、CPBLドラフト会議への参加を正式に表明、この時点では、富邦の呉念庭1位指名は、ほぼ確実かとみられていた。
しかし、6月18日、ビッグニュースが飛び込んできた、今季はタンパベイ・レイズの3Aでプレーをしていた張育成のドラフト参加表明である。張は2019年にクリーブランド・インディアンス(現・ガーディアンズ)でメジャーデビュー、パワーがあり、遊撃もこなすユーティリティー性のある内野手で、メジャーではレギュラー定着こそならなかったが、5シーズンで235試合出場、121安打、20HRなどの通算記録は台湾選手と...