前編では、杉谷拳士氏が指導に加わった日本人学校での野球教室や台湾プロ野球・富邦ガーディアンズの日本イベント「わくわく日本祭り」の初日(15日)の模様を中心にご紹介したが、後半では16日に行われた台湾の小学校向け野球教室の様子と、今回のプロモーション活動についての杉谷氏へのインタビューの模様をお伝えするそして、今回のプロモーション活動についての企画担当者の総括をご紹介しよう。
富邦が全面協力、豪華コーチ陣が参加した「杉谷拳士野球教室」
6月16日午前、富邦ガーディアンズの本拠地、新北市の新荘球場で、PLMと富邦ガーディアンズの共同企画による「杉谷拳士野球教室」が開催された。一軍公式戦の試合当日に、本拠地球場で、こうした野球教室が行われるのは異例といえる。
野球教室は、杉谷氏に加え、富邦ガーディアンズからも、稲田直人一軍内野統括コーチ、垣内哲也一軍打撃統括コーチの元パ・リーグ戦士のお二人、陳柏穎一軍トレーニングコーチ、さらに、昨年の現役引退後、コーチ研修でファイターズの秋季キャンプに参加、清宮幸太郎選手や有薗直輝選手を指導した台湾プロ野球通算171本塁打、本塁打王3回の高國輝二軍打撃コーチもファームからかけつけ、豪華な顔ぶれとなった。
富邦球団は今回、地元新北市、球場がある新荘区の民安小学校と、お隣、三重区の興穀小学校の野球部の選手を招待した。いずれもスポーツクラスを持ち、プロ選手を多数輩出している新北市を代表する強豪野球部で、かつて千葉ロッテマリーンズで活躍した陳冠宇(楽天モンキーズ)は両校を渡り歩いたOBの一人だ。ただ、そうした強豪校の子どもたちにとっても、プロ野球の本拠地のグラウンドで、プロの指導者の指導を受ける機会は稀な機会、はじめはどこか固さが感じられた。
富邦、陳昭如総経理は、さらなる交流深化に期待
野球教室は、両校の選手が複数のグループにわかれ、杉谷氏と稲田コーチが内野守備、垣内コーチ、高国輝コーチがバッティングを指導する形で行われた。主に小学3年生から5年生の選手が参加したなか、守備コーチの杉谷氏は、選手たちのレベルの高さに驚きつつ、「足を動かしてね、止めたらダメだよ。グラブは自分の目で見える位置で構えるんだよ」と、自ら、手本を示しながら、守備の基本動作をアドバイス。一人ひとりの選手に明るく声をかける「杉谷流」コミュニケーションで、次第に選手たちの表情はほぐ...
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