素振りが苦にならない方法とは?
連載も3回目を迎えました。さまざまな感想をいただき感謝しています。自分の頭の中を整理しながら、プロ野球選手を目指す子どもたちや保護者の方に少しでも参考になる知識や経験を伝えていきたいとあらためて思っています。今回は、小学校から高校時代まで実際に行っていた練習方法や、プロに必要な技術について打撃を中心にお話します。
小学生の頃は少年野球チームに所属していました。週に5、6日の全体練習の他に、自宅で日課にしていたのはシャドーピッチングと素振りです。今のように打撃に関する情報や動画があふれている時代ではなかったので、とにかくバットを振っていました。技術や練習方法については人それぞれ考えがありますし、時代によって変わっていく部分があると思います。私自身はプロになってからも、アカデミーで子どもたちに野球を教えるようになった今も、打撃の基本は素振りにあるという考え方は変わっていません。
素振りは古きよきもので、国語を学ぶ時に平仮名を書けないと漢字に進めないのと同じ認識です。素振りで強くバットを振ったり、思い通りにバットを操れたりできなければ、ティー打撃やフリー打撃をしても、理想の打球を飛ばせません。打撃は非常に難しい作業です。素振りができるようになって初めて、投球への対応が生まれてきます。素振りでバットを操作できなければ、動いている球を打ち返す時にやるべきことが増えてしまうので、結果が出にくくなって...