有力候補の3投手は、いずれも例年であれば文句なしのレベル
2021年のパ・リーグにおける新人王争いは、近年まれにみるハイレベルな争いだ。オリックスの宮城大弥投手、北海道日本ハムの伊藤大海投手、楽天の早川隆久投手といった、直近2年間のドラフトにおいて1位指名を受けた3名の若き好投手たちが、いずれもローテーションの一角として安定した投球を見せ、順調に勝ち星を積み上げているためだ。
宮城投手は7月1日時点で9勝、防御率2.10と抜群の投球を見せ、高卒2年目にしてタイトル争いに加わっている。また、伊藤投手もリーグ最下位と苦しむチームにあって7勝を記録し、防御率2点台と素晴らしい活躍を披露。加えて、2020年のドラフトの目玉だった早川投手もここまで7勝を記録しており、前評判通りの堂々たるピッチングを展開している。
いずれも故障なくシーズンを戦い抜けば2桁勝利が見えてくるペースで白星を重ね、防御率も2~3点台となっているだけに、どの投手も他の年であれば、文句なしで新人王に輝いていても不思議ではないレベルの成績を残しそうな気配だ。今回は、先述した3投手の経歴や具体的な投球スタイルを紹介していくとともに、各種の指標から見えてくる、各投手の大きな長所についても考えていきたい。