故障リスクと背中合わせも「怖がったら悔いが残る」 千葉ロッテ荻野貴司の盗塁哲学

2021.8.10(火) 07:30 Full-Count 佐藤直子
千葉ロッテ・荻野貴司※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

2010年のデビュー以来12年連続2桁盗塁の球団新記録

 千葉ロッテ井口資仁監督が「彼の存在はデカい」と隠すことなく称える男がいる。プロ12年目のシーズンを戦うベテラン外野手、荻野貴司だ。
 6月22日の本拠地・福岡ソフトバンク戦。5回に今季10盗塁目となる二盗を決め、デビューから12年連続2桁盗塁の記録を打ち立てた。長いプロ野球の歴史を振り返っても、わずか4人目。千葉ロッテに限れば球団史上初の偉業だったが、当の本人は「目標にもしていなかったです。そんな記録があるとも思っていなかったので。気付いたら記録を達成していました」。爽やかな笑みを浮かべなると、サラリとそう言った。
 社会人野球の名門・トヨタ自動車から2009年ドラフト1位で入団。同2位はトヨタ自動車のチームメート、大谷智久(現育成投手コーチ)だった。社会人で遊撃手から外野手に転向すると、小柄ながらパンチのある打撃と快足で日本選手権、都市対抗野球で活躍。スカウトの注目を集めるようになったが、「プロを意識し始めたのは社会人になってから。大学の時もないですね...

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