2020年ドラフト5位で入団した大曲錬。高校2年生の秋に投手に転向し、福岡大学に進学後は準硬式野球部に所属した。大学3年生のときに上手投げに変え、その秋にはMVP、最多勝、最多奪三振などを獲得したことで育成アマチュア担当(スカウト)の目にとまり、自身も本格的にプロを意識し始めた。
身近にプロ野球の道に進んだ人が居たことも大きい。兄の同級生や、ライオンズでは山田遥楓が中学校の先輩にあたる。2月にA班に合流し、思うような結果が出なくても山田には「いいストレート持ってるんだから思い切っていけよ!」と声をかけてもらった。「ロッカーで会うたびに声を掛けてくれるので、元気をもらっています」と同郷の先輩が身近にいるのは心強い。
ここまででイースタン・リーグ公式戦での登板数は8回。「準硬式あがりということもあって、いかにボールに早く慣れるかというのが一番の課題でした」。自分では慣れているつもりでも、いざ試合になると力が入ってしまい、それが抜け球になることが多い。打たれたヒットも完璧にとらえられるものが多いわけではない。ただ、ボール先行の投球で四球が多すぎるところは修正...