育成選手から支配下登録を勝ち取れる選手は、全体の中でもほんの一握り
育成選手としてプロ入りした選手が、後に一軍の舞台でチームの主力として活躍する。そういった光景も、今では普遍的に見られるものとなってきた。そういった流れもあってか、2020年のドラフト会議では、史上初めて全12球団が育成ドラフトに参加している。各チームの育成選手に対する意識は、より大きくなりつつあると言えるのではないだろうか。
ただ、プロ入り後に育成選手から支配下登録へと移行できるのは、ほんの一握りにすぎない。厳しい競争の中で2桁の背番号を勝ち取る選手を1名でも輩出すれば、その年の育成ドラフトは一定の成果を挙げたといえる。もっとも、育成ドラフトの最終的な目標は、あくまで一軍において戦力となる選手の獲得と育成。その域にまで至った選手を指名できた年は、球団にとってはいわゆる育成ドラフトの「当たり年」となるだろう。
今回は、パ・リーグ6球団の過去の育成ドラフトの中で、とりわけ大きな成果を挙げた年(1年~2年)の指名について、各球団ごとに紹介しよう。その年のドラフトで指名された全選手の顔ぶれ、ならびに各選手の通算成績を見ていくとともに、その中で出色の活躍を見せた選手たちの経歴も振り返っていきたい。(成績は2020年11月10日時点)