秋山翔吾がメジャーのキャンプに参加したのは2月中旬だった。
連載第1回では、練習法の違いなど日米の印象を語ってもらったが、実践に入っていくなかでの違いに、秋山選手はどう対応していったのだろうか。WBCのたびに日本人バッターの課題とされてきた「動くボールへの対応」は、この舞台では当たり前になるが、果たして。今回は、環境への慣れについてや、米野球へどう順応していったのかを語ってもらう。
(文&インタビュー・氏原英明 編集・パ・リーグインサイト編集部)
「『人見知り』をしている意味はない」――日米1年目の違い
キャンプインしてからかなり時間が経つので忘れかけていますけど、当初を思い出すと、久々に右も左もわからないという経験をしました。日本にいて、初対面の方と食事をしたりどこかへ行くとなれば、探り探りの気持ちになりましたけれど、基本的に僕のことをわかってくれている人がいた分、苦労したわけではなかった。自分が結果を出すために何をやらなきゃいけないのか、日本でやってきたものを出すことに集中していました。
ただ、日本のプロ1年目の時と違うのは、ロッカーにいるときに、コミュニケーションをとるようになったことですかね。社会人として、大人として必要だなとプロに入ってから勉強させてもらったのもあるので、自分から挨拶に行くことが...