野球において、野手を評価する際には打率、安打、盗塁、本塁打など多くの指標が用いられる。打率が高い選手や多くの安打を放った選手は「打撃がうまい」という評価を受け、盗塁数が多い選手は「足が速い」、本塁打量産すれば「パワーがある」と評されることだろう。
一方で、多岐に渡る指標の中で、複数の項目について秀でた成績を残すことは難しい。打率・本塁打・盗塁、の3項目でそれぞれ基準をクリアしなくてはならない「トリプルスリー」の達成者が、長いプロ野球史の中で10人しかいないことからもそれが分かる。
そんな中、2019年のパ・リーグには本塁打、打点、犠打、盗塁という4つの異なる項目でベスト10入りした選手がいた。埼玉西武ライオンズの外崎修汰選手だ。字面だけを見ると、それほど特筆すべきことでもないように思えるが、各項目の上位選手と比較すると、そのすごさを知ることができる。まずは、2019年シーズンの外崎選手の成績を見てみよう。なお、各成績のカッコ内には、それぞれのリーグ順位を記...