野球ファンが「盗塁」を話題にするときに持ち出すのは、「盗塁数」や「盗塁成功率」といった数字だろう。「年間50盗塁」や「盗塁成功率9割超え」という言葉を耳にすれば、誰しもが盗塁のうまい、俊足の選手をイメージするのではなかろうか。
当然のことながら盗塁は走れば全て成功するという訳ではない。2019年、パ・リーグの盗塁王に輝いた埼玉西武の金子侑司選手も、41盗塁を決めた一方で10盗塁死を記録している。ここで注目したいのは、盗塁と盗塁死を加えた「盗塁企画数」だ。成功はもちろんのこと、失敗も含め、塁上からバッテリーにプレッシャーをかける機会が多いことは、それだけでチームへの大きな貢献となることだろう。
そこで今回は、この盗塁企画数に注目して、各選手が「どれほど積極的に盗塁したか」について検証してみたい。これを考えるに当たり、「盗塁数+盗塁死数」によって算出する「盗塁企画数」をもとに、下記の式を用いて、「盗塁企画...