若手投手の台頭が目立つオリックス。そのチーム最年長投手は、岸田護投手、36歳だ。8年ぶりの「先発再挑戦」を掲げて臨んだ昨年だったが、一軍登板はわずか4試合に終わった。シーズン成績は6回0勝0敗、防御率3.00だった。
地元・大阪府出身の岸田投手。180センチのすらりとした体格でマウンドに立つ彼の特徴として、美しい投球フォームを思い浮かべる人も少なくはないだろう。ゆっくりと足を上げ、鋭く腕を振るスタイリッシュなフォームから繰り出すチェンジアップと、最速152キロの直球を武器に、12年間で通算415試合44勝62ホールド63セーブを積み上げてきた。
履正社高校、東北福祉大学、NTT西日本を経て、2005年のドラフトでオリックスから3位指名を受けてプロ入り。2年目に救援として一軍に定着すると、シーズン途中で先発に転向して初勝利を挙げる。4年目には初の2桁勝利を達成するが、翌年は中継ぎに再転向。平野佳寿投手(ダイヤモンドバックス)とともに「勝利の方程式」を担い、2011年にリーグ2位の68試合登板、同じくリーグ2位の33セーブ...