投手のイメージが強い背番号をつけたパ・リーグの選手たち

2017.12.9(土) 00:00 パ・リーグ インサイト 武山智史

11月24日、雪の札幌で行われた北海道日本ハムの新入団選手発表会見。中でも注目を集めたのは7球団が競合したドラフト1位・清宮幸太郎選手の背番号が何番になるかということだった。発表された背番号は「21」。北海道日本ハムの背番号21といえば前身の東映時代から土橋正幸氏、高橋直樹氏、西崎幸広氏、そして今季まで背負っていた武田久投手とチームを引っ張ってきた投手たちがつけてきた背番号。パ・リーグの他球団を見渡しても福岡ソフトバンク・和田毅投手、東北楽天・釜田佳直投手、埼玉西武・十亀剣投手、オリックス・西勇輝投手、千葉ロッテ・内竜也投手とすべて投手だ。それだけに野手の清宮選手が背番号21をつけることには驚きの声が上がった。
しかし球団側の意図は「固定概念に囚われず、新しいプロ野球選手像を築いてほしい」というものだった。
日本では「背番号21=投手の番号」だが、メジャーリーグでは背番号21をつけた野手のスーパースターがいる。かつてパイレーツで活躍した名外野手のロベルト・クレメンテ氏だ。プエルトリコ出身のクレメンテ氏は首位打者4回、メジャー通算3000安打とグラウンド上での活躍はもちろん、慈善活動も積極的に行う選手だった。しかし1972年12月、地震で被災したニカラグアに向かう飛行機に同乗するも、その飛行機が墜落し現役選手のまま38歳で亡くなった。その偉業はメジャーリーグで毎年、慈善活動を行った選手を称える「ロベルト・クレメンテ賞」として今も語り継がれている。他にもカブスなどで活躍し、本塁打王、打点王をそれぞれ2回獲得したサミー・ソーサ氏も背番号21の代表選手だ。そのソーサ氏も1998年、ロベルト・クレメンテ賞を受...

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