もがき、苦しんだ1年だった。昨季は全試合出場を果たしたオリックスの西野真弘選手が、今季100試合の出場で打率.234にとどまる悔しいシーズンを送った。
167センチの小さな身体ながら、広角に打ち分けるバッティングと俊敏かつ堅実な守備で、二塁のレギュラーをつかんでいた西野選手。同じように小柄ながらも、全力プレーが代名詞の「ガッツマン」平野恵一氏を尊敬し、その背番号「5」を受け継いで臨んだ1年は、苦闘を強いられる結果となってしまった。
西野選手は、東海大浦安高校、国際武道大学、JR東日本を経て、2014年にドラフト7位でオリックスに指名される。守備が売りとされていたが、春季キャンプで注目が集まったのは打撃の方だった。広角に打ち分け、俊足でかき回す。「実戦向きの選手」と評され開幕一軍の座を手に入れると、瞬く間に主力選手への階段を駆け上...