今季の中盤まで首位を走り、終盤には大型連敗を経験、クライマックスシリーズではファイナルステージに進出してリーグ覇者と渡り合うなど、まるでジェットコースターのような激動のシーズンを終えた楽天。ただ、今後のチームに大いなる希望を抱くことのできる1年だったことは間違いないだろう。
その躍進の理由の1つとしては、4年連続の65試合以上登板を達成した福山投手を筆頭として、ルーキー左腕の高梨投手、絶対的守護神の松井裕投手など、球界屈指のブルペン陣が揃っていたことが挙げられる。しかし、今季の登板数はわずか17試合に終わってしまったものの、この充実の陣容が敷かれるまでの苦しい時期を、球団草創期から支えた右腕の存在を忘れてはならない。生え抜きの34歳、青山浩二投手のことだ。
北海道出身の青山投手は、2005年の大学・社会人ドラフト会議で、楽天から3巡目指名を受けて入団。ルーキーイヤーは中継ぎを任されて、42試合1勝3敗という成績を残した。2年目の2007年は先発ローテーションに入るが大きく負け越し、中継ぎに再転...