1年目は1軍登板なし、2年目の昨季も10試合で0勝1敗、防御率8.56
今年こそは――。その一心で、虎視眈眈とアピールを狙っている男がいる。福岡ソフトバンクの田中正義投手。多士済々のホークス投手陣の中で、もがき苦しんできた右腕が必死に、貪欲にキャンプを送っている。
プロ野球ファンで、この名を知らぬ人はいないだろう。2016年のドラフト1位。この年のドラフト最大の目玉で、福岡ソフトバンクをはじめ5球団が競合した。鳴り物入りで入団したが、右肩の故障などもあってルーキーイヤーは1軍登板なしに終わった。
2年目の昨季は、キャンプからA組に食らいつき、開幕1軍の切符を手にした。1軍デビューを果たしただけでなく、中継ぎとして10試合に登板。ただ、防御率8.56と結果を残せず、2軍に降格した。さらに夏場には体調不良で約1か月にわたって戦線を離脱。苦闘の1...