第2クールがスタートした。一日の休養を挟み、選手たちに躍動感あふれる動きが戻ってきた。実戦メインのキャンプを掲げた井口マリーンズ。この日もシート打撃を行なった。注目のルーキー・藤原恭大外野手になかなかヒットが出ない。セカンドゴロ、サードゴロ、セカンドゴロ。三遊間を抜けるかというヒット性の当たりも三塁手・鈴木大地内野手がダイビングキャッチで魅せた。これがプロ。練習と言えども簡単には抜けさせてはくれない。黄金ルーキーの一挙手一投足を井口資仁監督はジッと見つめていた。
「いい当たりをしていたね。結果は出ていないけど、焦らないで欲しい。マスコミの皆さんが煽るから1本打ちたいという思いは強いと思うけどね」
指揮官は練習後の記者会見でマスコミからの質問にそのように答えた。期待はしている。素材も高く評価をしている。それだけに簡単には声をかけない。指揮官だけではなく首脳陣全体にその方針は徹底している。まずは本人に考えさせる。思うようにさせる。若者が自分自身で悩み、考え抜いた上で手を差し伸べる方向だ。
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