ジュニア会員限定イベント「花道ハイタッチ」での触れあい
昨季は首位を一度も譲らずに10年ぶりリーグ優勝を果たした埼玉西武。圧倒的な強さで勝利を重ねる姿はファンの心に確かに響いたようで、ファンクラブ会員数は2018年シーズン中に過去最高の10万人を突破した。ファンクラブ会員は、試合前の「練習見学会」や、ヒーローになった選手とハイタッチができる「ビクトリーハイタッチ」などの限定イベントに参加できるが、イベントの際にはファンと選手のさまざまな触れあいがある。そこで、ファンクラブを担当する埼玉西武ライオンズ事業部の飯山優果さん、清田和大さんに心に残るエピソードを話してもらった。
小学生以下のジュニア会員限定のイベントに、スタメンの選手をハイタッチでグラウンドに送り出す「花道ハイタッチ」がある。小さな子供もいるため、飯山さんはグラウンドに出る前には必ず「トイレは大丈夫?」と声をかけているが、その日は、試合開始直前にトイレに行きたくなってしまった男の子がいた。飯山さんが慌ててその男の子とトイレに向かうと、通路の反対側から小石博孝投手が歩いてきた。
「小石投手は『どうしたの? トイレ? 俺が連れていくよ』と言って、背負っていたリュックをわざわざ下ろして、男の子の手を引いて連れていってくれました。選手が使うトイレには連れていけないから、少し先のトイレに行かなきゃいけないと焦っていたんですけど、本当に助かりました。男の子も小石投手がついていてくれたので、心強かった...