
◆パ・リーグ オリックス3―5ソフトバンク(15日・京セラドーム大阪)
いよいよ胴上げが目前に迫ってきた。歓喜のゴール目前でソフトバンクもギータも勢いが止まらない。1点リードの5回1死一、二塁。柳田悠岐外野手(37)が17号3ランを右翼席に放り込んだ。「いいスイングができました」と、9月4発目の衰え知らずのベテラン。チームは今季最長タイの7連勝を飾り、西武が敗れたためマジックは2つ減って3となった。
今年もウィニングボールは小久保監督が手にした。20年9月15日に3軍コンデショニング担当だった川村隆史氏(享年55)が遠征先の神戸市内の宿舎で急逝した。指揮官は前夜、球団トレーナーらと献杯をかわし、弔い星を誓った。これで就任後、3年連続で神戸に近い大阪で命日の勝利となった。「(ボールは)福岡に持って帰って、一筆入れて(家族の元に)お持ちしたい」と故人をしのんだ。
柳田も特別な思いをバットに込めていた。「川村さんにいい報告ができるので一安心しています。若い頃に毎日トレーニング、ランニングをつきあっていただいた。そのお陰で今もこうやって野球ができている」と感謝の言葉を捧げた。過去2年はケガで命日に出場できなかったが、21、22年に続き出場試合は3試合連続の本塁打だった。
最終コーナーでもたつくセ2強と対照的な力強いラストスパート。2位・西武と9・5ゲーム差になり、10ゲーム差以上で得られるCSファイナルの「アドバンテージ2勝」も見えてきた。最短で17日に球団誕生の地・大阪で、福岡移転後では初のリーグ3連覇が決まる。(島尾 浩一郎)