
◆パ・リーグ 西武0―5ソフトバンク(9日・ベルーナドーム)
風格すら漂う快投だった。ソフトバンク・前田悠伍投手は、7回で102球を投げて4安打無失点。21歳0か月と史上2番目の若さで開幕10連勝を達成し、勝利数はリーグトップに並んだ。2ケタ勝利も初。それでも「うれしいですけどまだシーズンは終わっていない。より重ねていければ」と次の1勝を見据えた。
覚醒の時を迎えても、長期的な成長も見失わない。岡本S&C(ストリングス&コンディショニング)と、1週間に原則4度行うウェートトレーニング。1軍で先発として投げ始めた5月から続き、「今日はきつい…」とこぼすこともあるというが、登板した試合後にも追い込む徹底ぶりだ。
数字にも表れている。直近2試合の登板で、降板した回の最速は140キロ中盤。初めて先発ローテで回り続ける疲労もあったが、「胸周りの可動域」を補うトレーニングにも取り組んだ。「出力も出ていましたし、準備してきたものは出せた」とこの日は7回でも最速は149キロをマーク。多彩な変化球はより生きた。
打線が無死満塁で無得点に終わった直後の3回を3者凡退に抑えるなど、隙も与えず。優勝マジックは33に減り、小久保監督も「今日は(前田)悠伍に尽きます」と最敬礼した。勢いを止めず、どこまでも駆け上がる。(森口 登生)