
◆パ・リーグ ソフトバンク8―3ロッテ(10日・みずほPayPay)
ソフトバンク・前田悠伍投手(20)が10日のロッテ戦(みずほペイペイ)に先発し、5回を5安打2失点の粘投で今季初白星を挙げた。滋賀・長浜市生まれで湖北ボーイズ、大阪桐蔭出身の23年のドラフト1位左腕が、待望の本拠地初勝利。昨年9月の左肘関節クリーニング術を乗り越え、先発ローテ定着に大きな一歩を踏み出した。
雄たけびを上げ、感情を爆発させた。ソフトバンク・前田悠は1点リードの5回2死一、三塁。ロッテ・上田に対し、フルカウントからの7球目、真ん中高めの直球で空振り三振を奪った。「ここで1軍か2軍か決まる。絶対抑えようと思った」。5回2失点で今季初勝利と本拠地初白星。「満員のお客さんの前でヒーローになれてうれしい」と笑顔を見せた。
「ファームではファウルになる球も1球で仕留められる」と1軍の打者を抑える難しさを話していた中で、この日も4回以外は走者を背負う投球。5回で94球と球数も要したが、何とか踏ん張った。小久保監督も「三振で切り抜けたのは成長を感じた」と評価した。
球速が落ちる課題を抱えていたクイックも克服した。4月中旬に自主トレでも師事した米大リーグ・カブスの今永に連絡を取ると、仰天のアドバイスをもらった。「目を閉じてシャドーピッチングしたらいいよ」。視界に入る情報を遮断することで、右足を着くタイミングとリリースが見事にはまった。「めちゃくちゃ良くて」。7日の投手練習でも実践。世界で戦う先輩左腕に感謝し、好投につなげた。
プロ2勝目を手にしたが、満足感はない。「結果はうれしいが、反省点がある。もう(余韻は)浸り終わったので、良かった点、悪かった点と自分の感じた点は明日以降につなげたい」。ソフトバンクの未来を背負うエース候補が無限大の可能性を、自分色に染めていく。(森口 登生)