「色々試して出力の面でもっと出るというのがあったので、そっちに戻しました。徐々に上がってきたので、そのまま継続してもうちょっと上げていけたらいいかなと思います」
ロッテのドラフト7位・大聖(Honda鈴鹿)は、体を倒したフォームに戻し、ファームで安定した投球を披露している。
社会人時代の昨年都市対抗から日本選手権までの間に投球フォームを変更し、11月の日本選手権では自己最速の161キロを計測。プロ入り後も日本選手権でのフォームで投げていたが、4月1日の巨人二軍戦以降は、「色々練習してきて、アームアングルの角度的な球の質、コーチの方と話しながらやっていたので、そういうところを意識してやった中でああいう感じになったのかなとあります」と、走者がいない時にノーワインドアップではなく、セットポジションから投げるようになり、並進運動の際、体が倒れ気味だったフォームも倒れなくなった。
5月23日の西武二軍戦以降は、走者がいない時はノーワインドアップで体を倒し気味のフォームに戻った。ストレートは150キロ以上を計測し、6月14日の日本ハム二軍戦では、5-1の7回二死走者なしで常谷拓輝に1ボールから投じた2球目の153キロインコース見逃しを奪ったストレート、5-1の7回二死一塁でリンを1ボールから投じた2球目の見逃しを奪ったインコース153キロストレートは素晴らしかった。
「ここ最近の中では良かったかなと思うんですけど、まだもうちょっと上げられるかなと思うので、もうちょっと状態が良くなってきたら、自然に上がればいいかなと思います」と、日本ハム戦のストレートについて振り返った。
5月8日の取材でフォークについて「まだまだ全然ダメですし、もっともっと精度を上げていかないといけないのかなというのはあります」と課題に口にしていたが、6月4日の楽天二軍戦、1-5の7回先頭の大坪梓恩を1ボール2ストライクからボールゾーンに空振り三振に仕留めた140キロのフォーク、1-5の7回二死走者なしで繁永晟に1ストライクから投じた2球目に空振りを奪った138キロの低めのフォークは良かった。
フォークの精度に関して、この1ヶ月で「練習してきたことができるようにはなってきているので、そこの精度は突き詰めて。あの球をしっかり操っていけるようにもっと練習していければいいかなと思います」と好感触を掴んだ。
フォークは自分の中で思い描いた軌道で空振りを取れている感覚があるのか訊くと、「まだばらつきがあるので、バットに当てられること、引っ掛けてワンバウンドになることもあるので、そこをもっと工夫して精度高く、統一できたらいいかなと思いますね」とさらなる向上を誓った。
カットボールも6月14日の日本ハム戦、5-1の7回二死走者なしで常谷に2ボール1ストライクから空振りを奪った4球目の138キロカットボールは良かった。「カットボールは自信があって投げていたので、精度を高くやっていけたらいいかなと思います」と話した。
大聖はファームでの防御率は4.09だが、5月23日の西武二軍戦で失点したのを最後に、現在6試合・6回を無失点に抑え、その間に許した被安打は2、奪三振は3、与四球は1だ。
「呼ばれるまでしっかり準備だと思っていますし、コーチの方々にも言われています。そこは変わらず、今できることをしっかりとファームにいる間にやっていって、結果が大事なので、そこも意識しながらできることをやっていこうかなと思います」。いつ一軍から声がかかってもいいように課題を潰し、さらに精度を上げていく。
取材・文=岩下雄太