
◆日本生命セ・パ交流戦 2026 阪神0―1西武(16日・甲子園)
西武が阪神に勝利し、交流戦成績を14勝3敗1分けとして球団史上初の優勝を飾った。0―0の5回に桑原将志外野手(32)が均衡を破る適時打を放ち、4投手の完封リレーで守り切った。セ・リーグ全球団に勝ち越す安定した戦いぶりで、05年の交流戦開始以降、パ・リーグでは最遅のVとなった。DeNA時代の23年に交流戦優勝を達成し、FAで今季加入した桑原がスポーツ報知に独占手記を寄せ、移籍の理由や内外から見たチームの印象を赤裸々につづった。
数秒の沈黙のあと、初めての歓喜の味をかみ締めるように、ゆっくりとナインが歩み出した。1点リードのまま迎えた9回2死一塁、4番手・甲斐野が立石を空振り三振に斬った。2戦連続1―0で勝ち、競り合いの強さを示した。勝率は交流戦過去最高となる8割2分4厘でパ・リーグで唯一、未到達だった頂点へ。左翼スタンドに集ったファンの元へ向かう表情は、充実感に満ちあふれた。
絶対的大黒柱を欠く中で、中堅が勝利を引き寄せた。ネビンがコンディション不良で欠場。両軍無得点の5回1死二塁。「1番・左翼」で先発出場した西武の先発最年長32歳・桑原が才木のスライダーを中前にはじき返し、決勝点となる適時打。「僕らしいヒットじゃないですか」と表情を緩めた。
若手主体のチームで、桑原が意識していることがある。「後ろめたい姿は見せないように」。結果が出ない日もある。それでも前を向き続けた。「結果に左右されて浮き沈みしてしまいがちですけど、試合開始からゲームセットまではグラウンドで堂々とプレーしてほしい」。大きな背中で若獅子を引っ張っている。
西口政権2年目で、うれしい初タイトルに「パ・リーグでライオンズだけ(交流戦で)優勝できてなかったので、うれしい。何でも1番はうれしいので喜びたい」と西口監督。投打とも、柔軟な起用に選手が応えた交流戦だった。9、10日の広島戦(ベルーナD)では、指揮官が「チームを引っ張っていってくれた」とMVPに指名した長谷川が2戦連続サヨナラ打。勝因の一つに挙げた先発陣は、渡辺、高橋光、平良、武内、隅田、ワイナンスの6人が3戦ずつ登板し、安定した投球を披露した。
交流戦の防御率は1・53で11年の日本ハムの1・35に次いで2番目。交流戦初制覇が懸かったこの日の大一番では、武内が6回を散発の単打3本の無失点に抑え、自己最多に並ぶ10奪三振の力投を見せた。昨季の「守り勝つ野球」に、今季のスローガン「打破」を合わせたような歯車のかみ合った試合を量産し、獅子軍が本物の王者になる。(大中 彩未)
記録メモ
▼…西武が交流戦初優勝。優勝回数をみると
球団ソロオ日楽西巨ヤD
優勝922111221
(広島、中日、阪神はなし)
パの球団で最後の優勝だった。
▼…14勝3敗1分けの勝率・824。11年ソフトバンクの18勝4敗2分けの・818を上回り、交流戦の最高勝率V。
▼…セ6チームすべてに勝ち越しての優勝。交流戦の全6カードに勝ち越しての交流戦Vは、09、11年ソフトバンク、22年ヤクルトに次いで延べ4チーム目。