楽天・吉井新監督、ナインに最初に伝えた言葉「みんなに再確認してもらう」4時間38分サヨナラ勝ちで結実

スポーツ報知

延長12回でのサヨナラ勝利にコーチ陣とハイタッチで喜ぶ吉井監督(右)(カメラ・太田 和樹)

◆パ・リーグ 楽天8X―7西武(22日・東京ドーム)=延長12回=

 楽天・吉井理人監督(61)が首位・西武との死闘の果てに就任3戦目で初白星をつかんだ。ドロー目前の延長12回2死二塁から黒川史陽内野手(25)の左越え適時打でサヨナラ勝ち。チームの連敗は5で止まった。9回に1点差を追いつき、6―7の11回には浅村の6号ソロで再び同点。最後は2死走者なしからチャンスを作り、今季チーム最長4時間38分のシーソーゲームを制した。三木谷オーナーも観戦した一戦。低空飛行のイヌワシ軍団が変わるきっかけになるか。

 劇的な展開で勝利をつかんだ。吉井新監督は歓喜に浸るナインを誇らしげに見つめながら、拳を握った。延長12回2死二塁で黒川が左越えのサヨナラ打。「本当にみんなが頑張った。粘り強く戦ってくれました」。今季最長4時間38分を戦い抜いた先の、待望の初白星だった。

 激闘だった。3回に3点を先制され、7回に4点を奪って逆転しながらも直後の8回に逆転を許す苦しい展開。それでも1点ビハインドの9回に追いついて延長戦に持ち込むと、1点を勝ち越された延長11回には浅村が同点ソロを放った。途切れかけた勝利への道を何度も切り開き、最後は2死走者なしから四球と盗塁でチャンスメイク。ここぞの采配で勝ちを拾った。

「勝つ」気持ち 指揮官の執念が乗り移った。17日に就任した新監督がリーグ最下位に低迷するナインに伝えたのは、勝利への貪欲さだった。「まずは『勝つぞ』という強い気持ち。精神論になってしまうけど、そこをもう一度みんなに再確認してもらう。勝つという気持ちを前面に出してやっていこう、と」。勝利への姿勢とともに選手に求めるのは「プロフェッショナルさ」。「自分たちで責任を持って行動できるような選手を育てたい。プロフェッショナルなチームをつくりたい」と信条を語る。新天地での初勝利は、緊張感ある展開で選手一人ひとりが役割を果たした結晶だった。

 この日は年に1度の「楽天スーパーナイター」。三木谷オーナーも視察した“御前試合”だった。オーナーの熱意に感銘を受けて監督就任を決断したという吉井監督は「選手は3試合とも勝つ姿勢を見せてくれている。ちょっとずつ前に進んでいる」と喜んだ。新たな指揮官とともに、逆襲の旅路が始まった。(宮内 孝太)

【吉井監督に聞く】

 ―最後は黒川が決めた。

 「その前のサヨナラのところ(延長10回1死一、三塁)で、外野フライでもいいところを引っ張って内野ゴロになっちゃったけど、もう一回チャンスがきて、反省を生かしてしっかりおっつけてライナーを打ってくれた」

 ―8回以降、投手陣も踏ん張った。

 「藤平を別としてみんな緊張してましたよね。だけど失敗を野手がカバーして盛り返してくれた。プレッシャーの中で自分の実力を出していかないと若い選手は育たない。チームで若いピッチャーを育てた感じになったのですごく意味のあるゲームだった」

 ―延長12回は2死から代走の小深田が二盗。

 「思い切っていけということで、よく走った。普段使わない作戦もしてると思うんですけど、(太田が)バスターエンドランもよく決めてくれた」

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