
◆日本生命セ・パ交流戦 2025 ヤクルト3X―2ソフトバンク=延長10回=(6日・神宮)
ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)がNPB歴代3位タイ、外国人最多の18三振を奪った。球団タイの7者連続を含む、8回まで毎回の奪三振ショー。08年の大場翔太の球団記録の16Kを上回った。無失点で降板したが、リリーフ陣が打たれてのサヨナラ負けで、無傷の6勝目はお預けとなった。
圧巻の奪三振ショーだった。8回2死一塁、モイネロの117球目は外角低めの151キロのストレート。赤羽は手が出ずに18個目で初の見逃し三振。95年の野田浩司、22年の佐々木朗希のプロ野球記録の19に王手をかけていたが、8回無失点でお役御免の降板だった。
リリーフ陣が打たれての敗戦となり助っ人左腕に笑顔はなかった。「(記録は)知らなかった。でも、いつか誰かが記録は破ると思う。120球近かったし、シーズンも長いので、記録うんぬんで投げるより、健康で長く投げるのが大事」と降板の指示には肯定的だった。だが、4月22日のオリックス戦(みずほペイペイ)では来日最多の127球を投げたこともある。無傷の6勝目までお預けとなり、もったいないマウンドとなった。
初回2死一塁でサンタナを三振に仕留めると、2、3回は2イニング連続の3者三振で球団タイの7者連続。中盤以降も150キロ超のストレートと縦割れカーブ、チェンジアップで手玉に取り三振の山を築いた。
来日9年目で先発転向は2年目。宮崎春季キャンプはキューバ時代の恩師・ヘスス氏を自費で招き、マンツーマンの指導を受けた。準備を怠らない優良助っ人は交流戦での登板に備えて、6月に入ってから打撃マシンで猛特訓。昨季の左打席で来日初安打をマークしたスイッチヒッターは、5回2死に右打席で中前にNPB2安打目を放った。
試合は悲劇的な結末も恨み言ひとつなし。モイネロが球団史に名前を刻んだ事実だけは消えない。(島尾 浩一郎)
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