関西テレビで初の女性プロ野球実況 橋本和花子アナ「早くしゃべりたいんですよ、次を」…6月&8月オリックス戦

スポーツ報知

2025.12.5(金) 08:30

関西テレビ・橋本和花子アナはオリ姫デーの限定ユニホーム姿でスイングのポーズ(カメラ・豊田 秀一)

 関西テレビ・橋本和花子アナウンサーがスポーツ報知の取材に応じ、入社5年目で初挑戦したCS放送「J SPORTS」でのオリックス戦実況を振り返った。6月29日の楽天戦、8月3日の日本ハム戦(いずれも京セラD)で、同局では68年の歴史で初の女性アナによるプロ野球実況だった。

■「驚きと興奮」の初回連弾

 ―記念すべき6月の“デビュー戦”は、初回無死からオリックスの西川、宗が2者連続本塁打を放った。

 「初っ端からこんなことになるんだって、やはり驚きと興奮がすごくありました。西川選手の当たりが大きなセンターフライかと思い、あまり盛り上げられなかったという反省があって、宗選手の時はギアを上げてしゃべりました。あの2発のおかげで緊張がほぐれたので、お二人には取材の際に感謝をお伝えしました」

 ―その後は冷静にできた。

 「ずっと口を動かし続けているうちに、徐々に落ち着くことができました。目の前で起きていることの単調な描写で終わらないよう、解説の方との等身大の会話を大切にしよう、と心掛けました。あと当日は『オリ姫デー』だったんです。リポーターさんもオリ姫デーならではの取材情報を入れてくださったので、柔らかいネタも展開でき、緩急をつけられたのではないかと思っています」

 ―試合が終わってから、初回などの映像を何度も振り返った?

 「(本塁打を放った際に)『西川選手が1番に座ってから7試合連続で先制しています』と言ってるんですが、あれは反省点。言うのが早かったんです。先頭打者ホームランの余韻をダイヤモンド1周するまでは絶対に持たせるべきだったんですが、怖くなって急いでデータの方に走ってしまった。いくらでも後で言える場面があるので、球場の余韻とか空気が変わった感じとかをもっと際立たせられたらという反省があります」

■「拒否反応」確認にエゴサ

 ―今回の実況挑戦に際して半年かけて準備した。

 「昔から実況をやりたかったのですが、挑戦させてもらえそうだと分かったのが半年前。まだ至らない点ばかりですが、今シーズン2試合に関しては、自分の中で出来ることはやりきれたかなと思ってます。早くしゃべりたいんですよ、次を(笑)。つかんだ感覚を忘れてしまいそうで」

 ―野球実況の「女性の声」という部分で、映像を見てどうでしたか。

 「周りの反響としては、想像通り賛否両論ありました。批判は覚悟の上で挑戦しているので、どこに拒否反応を感じられたのか知りたく、片っ端からエゴサーチをしました。(6か月かけての)準備や取材に関しては、相手チームも含めて、認めてくださったファンの方が想像以上に多く、ほっとした部分もあります」

 ―オリックス戦はこれまで試合のヒーローインタビューを担当し、今回は実況。球団への思い入れは?

 「挑戦を受け入れてくださった時点で本当にありがたい。(球団公式ダンス&ヴォーカルユニットの)Bs Gravityさんには女性だけでなく、男性もいらっしゃいますが、球団では最初に始めたそうなんですよね。新しいことを頭ごなしに否定するんじゃなく、いち早く取り入れる球団全体の姿勢がすごく素敵ですし、やはりそういうチームを取材させてもらっていると応援したくなりますね」

 ―今季は2試合ともオリックスが負け。来年は勝ち試合をできればいいですね。

 「そうなんです。本当にその通りで。それこそエゴサーチをした時に、バファローズファンの方から『そろそろ勝ち試合をしゃべらせてあげてほしい』ってありました(笑)」 

 ◆橋本 和花子(はしもと・わかこ)1998年11月19日、兵庫県生まれ。27歳。学生時代はバトントワリング部などに所属し、2021年に神戸大から関西テレビ入社。現在は「旬感LIVE とれたてっ!」「ウラマヨ!」などを担当。

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