1試合平均得点が平均失点を下回る 3位と8ゲーム差の4位、クライマックスシリーズ進出争いに加わることもなく、4年連続のBクラスに終わったオリックスバファローズ。今年のペナントレースにおける得点と失点の移動平均を使って、チームがペナントレースのどこでどのような波に乗れたかを検証してみます。移動平均とは大きく変動する時系列データの大まかな傾向を読み取るための統計指標です。 グラフでは9試合ごとの得点と失点の移動平均の推移を折れ線で示し、得点>失点の期間はレッドゾーン,失点>得点の期間はブルーゾーン として表しています。 例年通りと言ってしまえばそれまでなのですが、好調と不調の波が交互に来て、いい時と悪い時がはっきり別れており、勝率が大きく伸びない様子が伺えます。 今季のオリックスですが、投手陣は好調でした。防御率3.69は12球団トップ、1試合平均失点は唯一の3点台(3.95)、WHIP1.25、クオリティスタート(QS=先発投手が6イニング以上を投げ、3自責点以内に抑える)率52.4%も12球団1位です。 グラフでも失点の移動平均が5点を超えることなく低い水準で推移していることが分かります。ただチームOPS.673は12球団ワースト。1試合平均得点が3.76と平均失点を下回る状況では、ピタゴリアン期待値として推定される勝率.480程度の勝率しか期待できないのは当然のことでしょう(実際の勝率は.471)。戦線離脱が多く、メンバーを固定しきれない打線 攻撃陣は主力と期待された選手の離脱が多く、戦術的な意味合いで変えているというよりも、オーダーを変えることを余儀なくされているという状況だったように見えます。それは各打順のスタメン最多起用選手の試合数を見ると明らかで、スタメン出場が50試合以下の打順が、リーグ最多の6か所存在しているというデータにも表れています。○各打順スタメン最多起用選手1番 宗佑磨 48試合2番 福田周平 49試合3番 ロメロ 63試合4番 吉田正尚 85試合5番 中島宏之 39試合6番 T-岡田 29試合7番 T-岡田 40試合8番 安達了一 46試合9番 若月健矢 92試合 そのため打者の規定打席に到達した選手は、吉田正尚、ロメロ、安達了一のわずか3人でした。 また1、2番を任された打者のデータを見ると1番 打率.228 出塁率.303 OPS.6592番 打率.222 出塁率.289 OPS.571 と芳しくなく、3番ロメロや4番吉田正尚の前にチャンスメイクができていない状況もうかがえます。初回の得点確率も27%しかなく、試合序盤でのリードができなければ、いくら投手陣が優秀でもそのプレッシャーはかなり大きなものになることでしょう。 続きを読む