巨人菅野智之が両リーグ最多の投球数を記録 「シーズン3000球」は危険水域?

2018年11月16日 07:05 Full-Count 広尾晃
巨人・菅野智之※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)

パ16人、セ12人が今シーズン2000球超え、3000球以上は菅野と則本

 野球界で「投球数」が注目されるようになったのはここ20年程のことだ。国際大会が盛んになり「球数制限」が必要になったからだ。今季のNPBのレギュラーシーズンの投球数を見ていこう。〇パ・リーグ2000球以上1則本昂大(楽) 3085球/180回1/32多和田真三郎(西) 2779球/172回2/33上沢直之(日) 2665球/165回1/34西勇輝(オ) 2654球/162回1/35マルティネス(日) 2584球/161回2/36岸孝之(楽) 2551球/159.0回7涌井秀章(ロ) 2511球/150回2/38菊池雄星(西) 2505球/163回2/39山岡泰輔(オ) 2490球/146.0回10バンデンハーク(ソ) 2465球/138回11千賀滉大(ソ) 2357球/141.0回12榎田大樹(西) 2293球/132回2/313石川柊太(ソ) 2194球/127回1/314十亀剣(西) 2129球/124回1/315石川歩(ロ) 2123球/133回1/316武田翔太(ソ) 2066球/124回2/3 東北楽天の則本が、唯一3000球を超えている。2500球以上が8人、2000球は16人。規定投球回数に達した投手がいなかった福岡ソフトバンクは、2000球以上が4人いる。〇セ・リーグ2000球以上1菅野智之(巨) 3129球/202回2メッセンジャー(神) 2957球/173回2/33大瀬良大地(広) 2878球/182回4ブキャナン(ヤ) 2819球/174回1/35ガルシア(中) 2773球/168回2/36山口俊(巨) 2579球/154回7東克樹(De) 2445球/154回8岡田明丈(広) 2441球/138回9ジョンソン(広) 2433球/144回2/310小野泰己(神) 2302球/126回1/311岩貞祐太(神) 2163球/132回12九里亜蓮(広) 2122球/120回1/3 セ・リーグも菅野智之1人だけだ。2000球以上投げた投手はパよりも4人少ない。広島が4人。ローテーション投手の顔ぶれが安定していたことを表している。

規格外のスタミナを持つ東北楽天則本と阪神メッセンジャー

 しかし、NPBの先発投手の球数はMLBに比べれば決定的に少ない。日本に比べ試合数が多いMLBではシーズン3000球は、エース級の先発投手のノルマといってもよい。2018年はア・リーグ13人、ナ・リーグ14人いる。NPBでは両リーグ合わせて2人。しかも、2年連続で3000球以上投げる投手は限られている。過去5年のNPBで3000球以上投げた投手を見てみよう。〇2014年メッセンジャー(神) 3544球/208回1/3則本昂大(楽) 3221球/202回2/3金子千尋(オ) 3000球/191回〇2015年藤浪晋太郎(神) 3374球/199回メッセンジャー(神) 3255球/193回2/3大野雄大(中) 3250球/207回1/3前田健太(広) 3189球/206回1/3ジョンソン(広) 3174球/194回1/3則本昂大(楽) 3196球/194回2/3涌井秀章(ロ) 3127球/188回2/3〇2016年メッセンジャー(神) 3218球/185回1/3則本昂大(楽) 3384球/195回武田翔太(ソ) 3103球/183回〇2017年岸孝之(楽) 3004球/176回1/3〇2018年菅野智之(巨) 3129球/202回則本昂大(楽) 3085球/180回1/3 過去5年で複数回3000球を投げたのは、東北楽天・則本(2014、2015、2016、2018)、阪神・メッセンジャー(2014、2015、2016)の2人だけ。この2人は、NPBでは規格外のスタミナの持ち主だと言えそうだ。他の投手は、翌年、必ず球数を減らし、多くは成績も下落させている。NPBの先発投手にとって「シーズン3000球」は超えられない「壁」なのだ。 懸念されるのは、今年、歴史的な快投を見せた菅野智之だ。菅野は2013年のデビュー以来、毎年規定投球回数に達していたが、昨年までは2016年の2863球が最多だった。しかし今年は、CSファーストステージでのノーヒットノーランの113球を加えれば、3242球も投げている。これは「危険水域」を超えたと言っていいだろう。 日米野球を欠場した菅野だが、来季もエースとしてフル回転できるだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)記事提供:Full-Count 続きを読む