期待値が高いからこその言葉だった。台湾プロ野球チーム・Lamigoモンキーズとの「桃園最強Power Series 2018」日台バトルカップ2戦目は13対0で快勝。試合後の井口資仁監督は先発して5回、被安打4、無失点で勝ち投手となった岩下大輝投手のピッチングに注文をつけた。
「0点では抑えてくれたけど、毎回、走者を出す形。テンポが悪い。ピシャリと抑えてほしかった。制球がばらついていたこともあって変化球でかわす投球をしていた」
期待をしていたのは自慢のストレートで打者を圧倒する投球だった。今シーズンの中盤に一軍入りしプロ初勝利を挙げるなど大器の片りんを見せた若者の投球で、指揮官がもっとも買っているのが威力あるストレート。力強くミットに収まる剛速球に無限の可能性を見出していた。しかし、一軍での登板が重なるにつれて、ただガムシャラに速球で押す彼本来の投球が影をひそめるように...