三塁打の魅力はロングランのスピードにあり
野球の試合で三塁打を目撃できる機会は決して多くはない。もし、スタジアムで見ることができたなら大変貴重だ。一塁を回った打者走者が「ようし、三塁打だ!」と加速し、トップスピードに乗って二塁ベースを勢いよく蹴り上げて一気に三塁を目指すロングラン。そのスピードと高揚感を一度味わったら、やみつきになるに違いない。
そんな魅力あふれる三塁打でパ・リーグトップ5の三塁到達タイムを記録した選手たちを紹介していこう。
小柄でも鋭い打球が魅力のオリックス・福田
まず、5位に入ったのは、オリックスのルーキー・福田周平(オリックス)。三塁ベースをまさに手中に収めるようなヘッドスライディングでもぎとったタイムは10秒90だった。
ここで三塁打のタイム検証の考え方について述べておくと、「11秒を切るかどうか?」がひとつの基準になる。プロは身体能力の高い選手がそろっているため11秒台は決して珍しくないが、10秒台は“ついで"感覚で出るタイムではない。足に磨きをかけたスペシャリストだけが到達できる“聖域"とい...