【日本S】圧巻6連続盗塁阻止で育成初MVP “名付け親”が記す「甲斐キャノン」の由来

2018.11.4(日) 12:23 Full-Count 福谷佑介
福岡ソフトバンク・甲斐拓也※写真提供:Full-Count(写真:藤浦一都)

守備で手にした日本シリーズMVP、「甲斐キャノン」の“誕生秘話”

 文句なしのMVP受賞だった。福岡ソフトバンクの甲斐拓也捕手が、日本シリーズ史上初となる育成選手出身で、シリーズ最高殊勲選手に輝いた。第1戦から2年連続日本一が決まった3日の第6戦まで、驚異の6連続盗塁阻止。広島が武器とする機動力を完璧に封じ込め、チームを2年連続の頂点に導いた。
 第1戦の9回に代走・上本が仕掛けた盗塁を阻止すると、そこから刺し続けた。第2戦は鈴木、第3戦では田中、そして第4戦では安部。第6戦では初回に田中の盗塁を阻止し、2回には安部も刺して6連続盗塁阻止。日本シリーズ新記録を樹立した。シリーズでの打撃成績は14打数2安打で打率.143。シリーズMVP獲得者の中で最少安打、最低打率と、まさに守備で手にした栄冠だった。
 歓喜の胴上げ後に、MVPとしてインタビューを受けた甲斐は「機動力は使ってくると準備していた結果です。自分1人の力だけでは取れなかった。監督やコーチの力もありますし、投手の力もあってのことなので、感謝したいと思います」と語り、宿舎に戻った後の会見では「まだまだ力不足なところはたくさんある。もっともっと勉強して投手をリードできるように力をつけていきたいです」と言った。謙虚で、かつ貪欲。これが育成選手から這い上がってきた男の真...

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