福岡ソフトバンクの今宮選手が好調だ。華麗な守備と巧みな犠打に加えて、今季は打撃でも存在感を示してきた。打線におけるバイプレーヤーとして高い評価を得てきた若き名手が、8年目にしていよいよ新たなステージへの扉を開きそうだ。
明豊高校時代には、投手と遊撃手、三塁手を兼任し、「九州の怪童」と呼ばれた。2009年の夏の甲子園では投打に躍動し、現在のチームメイトである島袋投手を擁する興南高校、阪神の秋山投手を擁する西条高校、広島の庄司選手を擁する常葉学園橘高校を劇的に破る。準々決勝で埼玉西武の菊池投手を擁する花巻東高校に敗れるものの、その試合で先発・三塁手・抑えを務めて自己最速を更新する154キロを記録し、高校野球史に残る激闘を繰り広げた。
同年のドラフトで、福岡ソフトバンクから1位指名を受けてプロ入り。身長172センチと小柄な体格ながら、打者としては高校通算62本塁打、投手としては甲子園球速ランキング2位に名を連ねるなど、その野球センスは折り紙...