埼玉西武に立ちはだかる「マジック4」の壁。8年前の悪夢を乗り越えられるか

2018.9.26(水) 14:00 パ・リーグ インサイト 望月遼太
埼玉西武ライオンズ・栗山巧選手(C)パーソル パ・リーグTV

パ・リーグ首位・埼玉西武は9月25日の東北楽天戦に勝利し、優勝へのマジックナンバーを5とした。いよいよ10年ぶりの優勝に向けて秒読み段階に入ったが、埼玉西武のファンの中には、かつての苦い経験を忘れることができない人もいることだろう。

残り6試合で3.5ゲーム差をひっくり返される歴史的V逸

今から8年前、2010年の9月18日。埼玉西武はマジックを4とし、リーグ優勝まであと一歩に迫っていた。2年ぶりの優勝劇が球史に残る悲劇となったのは、敵地で迎えた2位・福岡ソフトバンクとの3連戦がきっかけだった。
延長11回にもつれ込んだ初戦をサヨナラ負けしたことで、福岡ソフトバンクを勢いづける形となると、続く第2戦でも大量11失点を許してまさかの連敗。3試合目も、3点を先制しながら1点差で惜敗。福岡ソフトバンクの残り試合はわずか6、ゲーム差は3.5という、圧倒的に有利な状況で迎えたカードを、誰も予想しなかった全敗で終えてしまったのだ。
そして9月26日、埼玉西武が北海道日本ハムに敗れたことで、仙台でレギュラーシーズン最終戦を戦っていた福岡ソフトバンクのリーグ優勝が決定。歴史的なV逸を味わった埼玉西武はクライマックスシリーズファーストステージでも千葉ロッテに敗れ、リベンジする機会すら得られないまま失意のシーズンを終えた。

しかし今年は、ホームの後押しで同じ轍は踏まなかった

前回の日本一からちょうど10年が経過した今季、埼玉西武は強力打線がその得点力を存分に発揮。序盤から快調に首位を走っていたが、2010年と同様、中継ぎ陣が安定感を欠き、「天敵」福岡ソフトバンクが猛追を開始。8月24日からの直接対決3連戦にはすべて敗れ、優勝争いの行方は混とんとしたものとなり...

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