5回に抜けたフォークを左翼スタンドへ運ぶ
ベテランの思いが籠もった一振りだった。福岡ソフトバンクの松田宣浩内野手のバットが、チームを6連勝に導いた。5回に決勝の28号2ラン。試合後には「負けたくないし、負けられない。僕らは13試合、負けないつもりでやるだけ」と、チームの思いを代弁した。
両チーム無得点で迎えた5回。ここまでヒット1本に封じられていた北海道日本ハム先発の上沢を攻略した。先頭のデスパイネが左中間を破る二塁打で出塁すると、1死二塁で松田が打席に立った。「カウント球だったので、(フォークを)意識して対応していこうと思っていました」。1ボールからの2球目。右腕が投じたフォークが甘くなったところを逃さなかった。
快音を残した打球は、左翼ホームランテラス席へと飛び込んだ。28号の先制2ラン。8回までわずか4安打、14個の三振を喫した上沢の、この日唯一とも言えるスキを突いた。松田は上沢を「めちゃくちゃ良かった。全部よかった。球種も多いし、真っ直ぐも威力あるし、変化球もキレがあった」と称えると同時に、「抜けた球をうまく打てた」と...