【台湾プロ野球だより】呉念庭、モヤ、吉田一将…… NPBおなじみの選手が多数活躍した今季。WBCに向けた注目の話題も!

2025.10.15(水) 10:00 パ・リーグ インサイト
9月19日、規定打席に達し、首位打者に躍り出た台鋼・呉念庭。通算100安打を放った8月12日にはパパとなり、公私ともに充実のシーズンを送っている。©CPBL

 前半では、今季の盛り上がりや前期シーズン・後期シーズンの戦いぶりをお伝えした。後半では、スタッツリーダーズ、元NPB在籍選手や日本人選手の活躍、そして、オフの日台球界の交流の話題や、来年3月のWBCに向けた動きなどをお伝えしよう。
※情報は9月24日現在のもの。

個人タイトル上位には日本のファンおなじみの顔が

 まずは打者のスタッツリーダーズから。9月19日に規定打席に到達し、首位打者に躍り出たのが呉念庭(台鋼ホークス)だ。
 今季、開幕直後は打率が2割を切るなど低迷し、さらに肉離れで休養を余儀なくされるという波乱のスタートとなったが、5月末に一軍に復帰すると、6月は月間打率.463と打ちまくり、以降は3割台をキープ、得点圏打率は.402と、文字通り「得点圏の鬼」の活躍を見せた。今季話題のトルピード(魚雷)バットを手にしてからのヒット量産となったが、本人曰く、ファームで打撃のメカニズムを見直したことが、真の好調の理由だという。8月12日、CPBL通算100安打を達成した日にはパパに。公私ともに充実のシーズンを送った。
 24本塁打で本塁打トップ、打率も.314で2位につけているのが、日本のファンにもおなじみのスティーブン・モヤ(台鋼)だ。オールスターゲーム観戦のため、子どもたちと共に台湾へ向かっていた夫人が機内で体調を崩し、着陸後、救急搬送されるも他界するという悲劇に見舞われたモヤ。球団は休養、さらには退団もやむなしと考えていたが、本人は「チームに迷惑をかけたくない、グラウンド内に集中することで、悲しみから少しでも意識をそらしたい」とプレー続行を希望。7月22日、オールスターブレイク初戦から出場し、最初の打席で犠牲フライを放ち勝利に貢献。いきなりお立ち台に選ばれると、「皆さん、家族とのかけがえのない時間を大切にしてください」とファンによびかけ、...

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