【台湾プロ野球だより】観客動員数は初の300万人突破! 終盤まで接戦の前期「影のMVP」は日本人投手

2025.10.13(月) 11:00 駒田英(パ・リーグ インサイト)
7月19日・20日の両日、台北ドームで行なわれたオールスターゲームは、2日間で史上最多となる80,000人のファンが来場した。©CPBL

 今季、空前の盛り上がりを見せている台湾プロ野球(CPBL)は、前期シーズン、後期シーズンのいずれも終盤までし烈な戦いが続いた。
※情報は9月24日現在のもの。

総観客動員数は史上最多の300万人突破…… CPBL人気の高まり

 前期シーズンの中盤に公開した前回、開幕以来、観客動員が絶好調だとお伝えしたが、終盤に差しかかってもその勢いに陰りはない。むしろ、後期シーズンに入って観客は増加。1試合平均は史上最多だった昨季に比べて約35%増加、1万人の大台をキープしている。総観客動員数は8月29日、史上最多だった昨季(276万6,386人)を上回ると、9月6日には300万人を突破、350万人到達も視野に入った。
 7月19日・20日の両日、台北ドームで行われたオールスターゲームは2試合連続で満員(4万人)となり新記録を樹立。さらに、9月5日から7日にかけて開催されたレジェンド、味全ドラゴンズ・林智勝の引退試合3連戦は、計10万6,316人のファンを集めた。不祥事や国際大会の不振などにより人気が低迷し、1試合平均2,000人を下回っていた時期もあったと考えると、まさに「隔世の感」だ。
 台湾初の室内球場・台北ドームの運用開始、そして昨秋のWBSCプレミア12の優勝は、台湾における野球の地位を高め、CPBLを新たなステージへと引き上げた。ただ、台北ドーム頼みの人気というわけではない。台北ドーム開催試合の平均観客数はむしろ昨年に比べ微減。中信兄弟の本拠地、中部・台中インターコンチネンタル球場では約47%増、平均1万人を突破するなど、その他の球場がいずれも大幅に増加していることが人気の高まりを証...

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