【台湾プロ野球だより】味全がFAで大型補強 台鋼は吉田一将・モヤと契約延長

2025.1.31(金) 10:00 駒田英(パ・リーグ インサイト)
中信兄弟からFA宣言し、味全ドラゴンズと10年総額、台湾元1億3000万元(日本円約6億1890万円)の大型契約を結んだ陳子豪(左) ©CPBL

 今回は、ストーブリーグや、日台の交流試合に関する話題をお届けしよう。

FA戦線は、貧打に泣いた味全が積極補強、注目集まる陳傑憲(統一)の契約 

 このオフ、台湾プロ野球では4人の選手が国内FA権を行使した。結果、過去2回のHR王に輝いたプレミア12代表の朱育賢(楽天モンキーズ)と、通算131HRの陳子豪(中信兄弟)という、リーグを代表する左の大砲2人の味全ドラゴンズ移籍が決定した。朱育賢は、プレミア12決勝ではファーストで出場、9回裏一死、栗原陵矢(福岡ソフトバンク)の強烈なライナーをキャッチすると、そのままファーストを踏み、ダブルプレーを完成させた選手である。
 味全は、2024年シーズン、リーグ5位の12HR、同9位の打率.295をマークした33歳の朱育賢と、4年総額台湾元4800万元(日本円約2億2850万円)、リーグ3位の17HRをマークした29歳の陳子豪と、10年総額1億3000万元(日本円約6億1890万円)の大型契約を締結した。2019年に「第5の球団」として20年ぶりに台湾プロ野球に復帰した味全は、一軍再参入3年目となった2023年シーズンは優勝も、昨季は貧打に泣いて年間4位に沈んだ。2人の昨季の合計本塁打数29本は、実にチーム本塁打数58本の半分。プレミア12代表の吉力吉撈・鞏冠(ギリギラウ・コンクアン)、若き4番、劉基鴻という2人の右の大砲とのカルテットは、リーグに旋風を巻き起こしそうだ。
 陳子豪といえば、日本で、中信兄弟のチアリーダー「Passion Sisters」の峮峮(チュンチュン)のブレイクにもつながった「炸裂!」から始まる応援歌がおなじみだ。台湾プロ野球では選手の移籍と共に、応援歌がそのまま使われるケースも多々あるが、中信兄弟球団は、陳子豪の移籍決定後、今後も主催ゲームで同楽曲の使用を続ける方針を示唆、陳子豪自身も12月31日、自身のSNSに「踊るなら早く、もう僕の応援歌ではなくなるよ」と...

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