まさに“不死鳥”のような「復活劇」。難病を乗り越えた右腕が安定感抜群の存在に

2018.8.18(土) 15:31 パ・リーグ インサイト 望月遼太
北海道日本ハムファイターズ・浦野博司投手(C)PLM

「怪我の功名」という言葉がこれほど似合うケースも、そう多くはないのではなかろうか。シーズン途中にクローザーへと配置転換された北海道日本ハムの浦野博司投手が、新たな持ち場で安定感抜群のピッチングを見せている。難病を克服し、不死鳥のようによみがえった浦野投手の復活は、やがて多くの人々に勇気を与えるようなものとなるかもしれない。
浜松工業高校、愛知学院大学、セガサミーを経て2013年のドラフト2位で北海道日本ハムから指名を受けた浦野投手は、いきなり背番号「17」を与えられるなど球団からの期待も高く、即戦力としての活躍が見込まれていた。そしてプロに入ってからも前評判通りのピッチングを披露し、ルーキーイヤーの2014年には先発投手として活躍。20試合に登板して7勝4敗という成績を残し、最終的にはクライマックスシリーズ・ファイナルステージ初戦の先発マウンドを託されるほどの信頼を得る存在となっていた。

そんな右腕に待ち受けていたアクシデント

プロ野球選手として上々の滑り出しに成功した浦野投手だったが、2年目以降に待ち受けていたのは苦難の道のりだった。2015年は3勝3敗、防御率4.81と不振に陥り、故障もあって先発ローテーションの座から外れてしまう。だが、それ以上に浦野投手を苦しめる重大な事態が存在したことが、翌年になって明らかとなる。
浦野投手は2016年にインピンジメント症候群を発症しているという診断を受け、血行障害によって利き腕である右肩の骨が壊死するという重症に見舞われてしまう。浦野投手は保存療法を選択したが、この影響で2016年のシーズンを丸々棒に振ることになっ...

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