千葉ロッテ井上の急成長を支える“引きつける打撃” 千葉ロッテ打線にも同じ傾向?

2018.8.17(金) 17:35 DELTA・八代久通
千葉ロッテ・井上晴哉【写真:荒川祐史】

見極めの向上により、苦戦していた1軍レベルの投手に対応

千葉ロッテの井上晴哉内野手が7月のパ・リーグ月間MVPを受賞した。昨季までは和製大砲としての大きな期待を背負いながら、思うように結果を残せなかったが、今季はすでに19本塁打を記録。シーズン30本も狙える飛躍のシーズンとなっている。
過去数年の井上は、2軍で十分な実績を残しながらも1軍では力を発揮しきれなかった。その様子は1軍と2軍での四球と三振の傾向に現れている。BB%(打席に占める四球の割合)を見ると、2016年、2017年と2軍では一定以上の割合で四球を獲得していたが、1軍では4.7%、4.2%とリーグ平均の半分程度しか獲得することができていない。2軍と違い1軍では投球についていけていない様子が数字からも見えてくる。2017年には2軍でBB%、三振の割合を表すK%を大幅に改善させたが、それも1軍の舞台で発揮することはできなかったようだ。
パワーに関する指標も確認しておこう。打者の長打力を表すISO(Isolated power)に目を向けると、2016年、2017年は2軍では.275、.225と平均を上回る高い値を記録しているにもかかわらず、1軍ではその値が半分以下に低下。長所である長打力の面でも1軍では力を発揮できていなか...

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