【特別インタビュー】「こういう時にこそチームは生まれ変わるもの」。埼玉西武・辻発彦監督が語る(後編)

2018.7.8(日) 06:00 氏原英明
チームの好不調の波にも動じずに先を見据える【撮影:藤原彬】

梅雨が明けて、プロ野球は折り返し地点を迎えようとしている。埼玉西武の一人旅となりそうな様相を見せた序盤戦から一転、パ・リーグのペナントレースは予断を許さない状況が続く。今季に駆けた道すがら、獅子は長所だけではなく短所も露呈した。立て直しが必要な状況にあって、チームの黄金期を知る指揮官の戦いもまた、佳境へと突入する。だが、その胸の内は焦燥以上の期待に占められているようだ。生みの苦しみは、一層のレベルアップを図る上で必要な要素なのだと、百戦錬磨の経験が告げている。

経験不足を補うためには継続的な成長が不可欠

パ・リーグ首位を行く埼玉西武の勢いに陰りが見え始めている。
リーグ屈指の打率と盗塁数で高い得点能力を誇った埼玉西武は、開幕から5月上旬までリーグを独走。得点力の高い打線に投手陣が支えられ、投打が見事にかみ合っていたが、交流戦前の5月25日からの対北海道日本ハム3連敗を境に勢いが衰えた印象だ。
試合終盤に同点、あるいはひっくり返される試合が増え、接戦で終盤を迎えると脆さを露呈する試合が散見されるようになった...

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