近藤健介&上沢直之、打者も投手も日ハムから セイバー目線で選ぶ6月のパ月間MVP
2018年7月3日 11:19
Full-Count 鳥越規央
北海道日本ハム・上沢直之(左)と近藤健介【写真:石川加奈子】
勝率1位千葉ロッテは投手陣が安定、埼玉西武は打線が相変わらず好調も…
7月1日終了時点で3位が同率で3チームで並び、「Aクラスが5チーム」(というか「Bクラスが1チーム」)という珍現象が起きた大混戦のパ・リーグ。6月のチーム成績は以下の通りです。千葉ロッテ14勝8敗 OPS.751 本塁打14 防御率2.85オリックス11勝9敗 OPS.697 本塁打19 防御率3.29北海道日本ハム12勝10敗 OPS.800 本塁打30 防御率3.56福岡ソフトバンク11勝10敗 OPS.712 本塁打36 防御率4.09埼玉西武11勝11敗 OPS.795 本塁打32 防御率5.13楽天10勝13敗 OPS.725 本塁打21 防御率3.00Aクラスの5チームが5割以上、Bクラスのみ負け越しと明暗が分かれました。6月の勝率1位は千葉ロッテ。防御率2.85は12球団で1位ですし、チームQS率59.1%、さらには7回以上自責点2以内で記録されるHQS(ハイクオリティスタート)の率も40.9%と先発が安定して結果を残しています。なお、6月26日から5試合連続でQSを達成、うち4試合はHQSです。打線は相変わらずハイレベルにある埼玉西武ですが、とうとう月間防御率が5点に突入してしまいました。増田達至不在の救援陣の立て直しとしてカスティーヨを先発から抑えに配置転換しましたが、救援登板4試合のうち3試合で失点。不安の残る起用となっています。7月1日終了時点で西武は首位ですが、打率1位、防御率6位という状態。この状況のまま西武が優勝を果たせば史上初になるとのこと。とにもかくにも、5チームが4ゲーム差の中に詰まっているパ・リーグ。ここから抜け出せるチームはどこなのでしょうか。それでは、セイバーメトリクスの指標による6月のパ・リーグ月間MVPを選出していきましょう。上林が目立った活躍もセイバーメトリクスの指標では…
◯6月月間MVP パ・リーグ打者部門近藤健介(北海道日本ハムファイターズ)OPS 1.140 wOBA 0.484 RC27 11.42出塁率.460(すべてリーグ1位)長打率0.680(リーグ2位)NPBが発表した候補選手は8名ですが、その中でも有力な候補の成績はこちらです。近藤健介打率.373 28安 5本 20点 得点圏打率.381上林誠知打率.329 27安 9本 24点 得点圏打率.400吉田正尚打率.375 30安 2本 14点 得点圏打率.625セ・パ交流戦では、リーグ内最高勝率のオリックスから吉田正尚が選出されました。月間MVPでも有力な候補ですが、それ以上に目立った活躍を見せたのはソフトバンクの上林。本塁打9、打点24はリーグ1位です。なお6月の上林の打順は6番 10試合 本塁打31番 4試合 本塁打37番 3試合 本塁打25番 2試合 本塁打1と流動的でしたが、この全ての打順で本塁打を放っています。月間MVPの最有力候補になるのではと予想しています。では、セイバーメトリクスの指標を見てみましょう。近藤健介OPS 1.140 出塁率.460 長打率.680wOBA .486 RC27 11.61上林誠知 OPS 1.65 出塁率.345 長打率.720wOBA .454 RC27 8.69吉田正尚OPS 1.002 出塁率.427 長打率.575wOBA .433 RC27 9.62近藤の指標が上林、吉田を上回っており、より得点に貢献したことが伺えます。近藤と上林のOPSの差は僅差ですが、大きく違うのが出塁率。その要因は近藤の四球12(うち1つは申告敬遠)に対し、上林は2。しかも、うち一つは申告敬遠ですので、実質、上林の四球は6月29日、千葉ロッテの涌井秀章から選んだ1つのみ。6月29日から1番を任されている上林の四球数の推移に注目です。先月に続く活躍、安定感が増してきた上沢
◯6月月間MVP パ・リーグ投手部門上沢直之(北海道日本ハムファイターズ)登板3 2勝0敗 防御率1.17 FIP 1.69 WHIP 0.74QS率100% K/BB 10.5RSAA 6.15 (すべてリーグ1位)NPB選出の候補選手は8名ですが、有力候補の月間成績はこちらです。上沢直之防1.17 23回 2勝0敗 奪三振率8.22 被打率.188岸孝之防1.74 31回 4勝0敗 奪三振率9.87 被打率.193ボルシンガー防2.31 35回 5勝0敗 奪三振率6.94 被打率.203菊池雄星防2.18 33回 3勝1敗 奪三振率9.27 被打率.217石川歩防0.99 27回1/3 4勝0敗 奪三振率5.00 被打率.250増井浩俊防0.66 13回2/3 0勝0敗5H7S 奪三振率9.88 被打率.081 今月のパ・リーグ投手部門も実力が伯仲しています。勝ち星では、ボルシンガーが5勝と一歩リードしています。完封勝ちが1つ、4試合でQSかつ沢村賞式QS(7回以上で自責点3以内)を達成しています。先月も4勝でしたので合わせ技一本での6月の受賞が有力でしょう。それでは、セイバーメトリクスによる評価での上位の選手はどうなるでしょうか。以下に紹介します。上沢直之FIP 1.69 被本塁打0 WHIP 0.74QS率100% K/BB 10.50 RSAA 61.5岸孝之FIP 2.86 被本塁打3 WHIP 0.87QS率75% K/BB 5.67 RSAA 4.24ボルシンガーFIP 2.81 被本塁打1 WHIP 1.00QS率80% K/BB 2.70 RSAA 5.00菊池雄星FIP 2.48 被本塁打2 WHIP 0.97QS率80% K/BB 5.67 RSAA 5.90石川歩FIP 2.68 被本塁打0 WHIP 1.07QS率75% K/BB 2.50 RSAA 4.29増井浩俊FIP 2.97 被本塁打1 WHIP 0.81QS率- K/BB 3.00 RSAA 1.70上沢は、FIP、WHIP、QS率、K/BBすべてリーグ1位を獲得しています。投球回数は23と他の先発投手よりも少なめですが、RSAA(Runs Saved Above Average)という、平均的な投手に比べてどれだけ失点を防いだかを示す指標(リーグ平均FIP?選手個人のFIP)×投球回数/9においても、リーグ1位の数字を示しています。よってパ・リーグの月間MVPは、先月もセイバー指標で優秀な成績を収めていて安定感を増してきた上沢直之を選出いたします。記事提供:Full-Count 続きを読む