山川穂高が打線をけん引。若手が台頭も外野と1番打者を固定できず【埼玉西武ライオンズ2022:野手編】

2022.12.30(金) 09:01 パ・リーグ インサイト
LIONS Season Review 2022(C)PLM

 投高打低と言われた2022シーズン。かつて「獅子おどし打線」と称された破壊力は鳴りを潜め、得点力不足に悩まされるシーズンとなった埼玉西武。チームの得点数は464得点でリーグ5位、チーム打率の.229はリーグ最下位の数字で、投手陣が好投しても打線が援護しきれない試合が目立った。
 それでも昨季まで不調だった、主砲・山川穂高選手が完全復調。ケガなどで主力不在の危機も若手の踏ん張りで乗り越え、徐々に順位を上げて7月に今季初の単独首位に立つと、8月まで優勝争いに食い込み、最終的に3位でシーズンを終えた。

不敗神話まで生まれた。打点&本塁打の2冠を獲得した山川穂高

 今季打線を引っ張ったのは山川選手だろう。直近2年間は悔しいシーズンとなり、巻き返しを誓った今季はシーズン序盤から絶好調。開幕から4戦で4本塁打を放つなど、上々のシーズンの滑り出しを見せた。
 しかし、3月30日の試合で走塁中に足を負傷。約3週間の離脱を強いられたものの、調子を落とさず、復帰後も本塁打を打ち続けた。特に5月は好調で、23試合に出場し、打率.321、9本塁打18打点の活躍。5月まで山川選手が本塁打を放った試合はチームが全勝し、「不敗神話」まで生まれた。6月26日には、通算200号本塁打を達成。通算697試合目での達成は、日本人選手最速の快挙に。シーズン終盤は調子を落とすも、7月以降も4番打者として活躍を続け、最終的に41本塁打、90打点で2冠に輝いた。

主力不在の危機も若手が補う

 今季は昨季と打って変わり、打順が流動的だったのが特徴だろう。その中で、主力不在の危機を若手選手を中心に補い、上位争いに踏みとど...

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