楽天が球団創設初の栄誉に浴してから、5年が経った。昨季の快進撃から、今季は2度目の頂点を期待する声もあっただけに、今季のここまでのチーム成績はファン、選手とも本意ではない。嶋選手も現状に対する失望を隠すことはなかったが、瞳には力強さを携えたままでいる。「このままじゃ終われない」。言葉にするまでもなく、勝利への渇望がにじんでいた。
努力を結果に変えなければならないのが、勝負の世界の常
昨季、楽天は好スタートを切り、序盤は首位を独走した。後半戦は不振に陥ったものの、3位で進出したクライマックスシリーズ(CS)を粘り強く戦い、優勝した福岡ソフトバンクを一時は追い詰めてみせた。
日本シリーズ進出まであと一歩という健闘を目にした多くのファンは、初の日本一に輝いた2013年を思い出したに違いない。特に投打が噛み合い勝利を重ねた序盤は、まさにあのシーズンのチームを想起させるに十分な戦いぶりだった。
嶋選手は言う。...