プロ生活で抱いた苦悩と挫折。それでもプロ野球選手になってよかった!【最終回】

2022.8.5(金) 22:33 パ・リーグインサイト 土谷鉄平
教えて!鉄平先生!(C)PLM

 3月から毎月続けてきた連載も最終回となりました。今回はプロに入ってからの挫折、プロ野球選手の苦労とやりがいをお話します。そして最後に、連載のテーマにもなっているプロ野球選手を目指す子どもたちや保護者にメッセージを送りたいと思っています。
 前回の連載で、投手の断念と左打者への転向が挫折であり、プロになるターニングポイントでもあったとお伝えしました。プロに入ってからの一番の転機は外野手へのコンバートです。

内野手の先輩の壁は高かった

 高校ではショートをしていたので、中日には内野手として入団しました。でも、プロに入って周りの内野手を見た時、「これは無理」と痛感しました。レベルは全く違いましたが、プロの打撃と走塁は想像の範囲内で、何とかなるかもしれないという印象でした。一方で、内野守備は、努力してもどうにもならないと感じました。
 当時の中日はアライバコンビの荒木雅博さんと井端弘和さん、さらに久慈照嘉さんや李鐘範(リー・ジョンボム)ら名手ぞろいでした。内野手が何気なくアウトにしているプレーは、実はものすごくて、簡単にはできません。自分が同じようにやってみると、打球は速いですし、送球しようと思って打者走者をチラッと見たら、もう一塁の手前まで走っている感覚です。焦って送球すると暴投、アウトにできても間...

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