2つの“転向”がプロ行きのきっかけに
連載も残り2回になりました。毎回ご意見やご質問をいただき、ありがとうございます。皆さんから感想が届くのを楽しみにしています。できる限り、参考になる内容を伝えていけたらと思っております。今回は、プロ野球選手になれたターニングポイントをテーマにお話しします。現役を引退してから振り返ってみると、大きな転機が2つ思い浮かびます。
1つ目は野手に転向したことです。小学生で少年野球チームに入ってから、主に投手をしていました。ところが、中学2年生の時に練習で遠投をしていたら腰を痛めてしまいました。病院で検査を受けた結果ヘルニアと診断されて、約3カ月間、体を動かせませんでした。この時に、当時の監督が「このまま投手を続けたら、また腰を痛めて、将来を台無しにするかもしれない」と判断して、ショートに専念することになりました。
そして、中学の監督は、私が進学する高校(大分県立津久見高)の野球部の監督にも「投手はできるけど、おそらく腰がもたない。将来を考えて野手に専念させてほしい」と伝えてくれたそうです。高校の監督も私の将来を考えて配慮してくれました。もし、成長期の体に負荷をかけてヘルニアを再発させていたら、怪我で野球を続けられなかったかもしれませんし、高校時代にプロのスカウトの目に留まらなかったかもしれません。2人の監督には感謝...