「お前が物足りないだけ」プロ1号が満弾&2発6打点…鷹リチャードの爆発導いた言葉

2021年9月6日 13:30 Full-Count 福谷佑介
福岡ソフトバンクのリチャード※写真提供:Full-Count(写真:藤浦一都)

「自分だけじゃダメ、周りの支えもあるな、と思います」と語るリチャード

■福岡ソフトバンク 12ー4 オリックス(5日・PayPayドーム) 5日に行われた首位オリックスとの直接対決に12-4で大勝した福岡ソフトバンク。勝利の立役者となったのは若き大砲リチャード内野手だった。プロ初本塁打となる逆転満塁弾を含む2本塁打6打点の大暴れ。大活躍に至るには、周囲からかけられた「言葉」の支えがあった。「自分だけじゃダメ、周りの支えもあるな、と思います」 プロ初安打を放った4日のオリックス戦後のリチャードのコメントだ。近かったようで遠かった1軍での舞台。ようやく2日の楽天戦で初昇格、デビューを果たすと、2戦目となった4日の試合でプロ初安打、そして、この日のプロ初打点、初本塁打とステップアップを遂げた。 センセーショナルな活躍ぶりだった。この試合では2点を先制された直後の2回に反撃の狼煙をあげる中犠飛でプロ初打点。4回には1死満塁で打席に立つと、フルカウントからの8球目、オリックス先発の増井のストレートを捉えて左翼スタンド中段まで運んだ。NPB史上88人目となるプロ初本塁打が満塁弾。一振りで試合をひっくり返した。

プロ初本塁打となった満塁弾、狙っていたのは「フォークかスライダー」だったが…

 1ボール2ストライクと追い込まれてから、リチャードはフォーク、スライダーを見極めてフルカウントへと持ち込んだ。8球目の直前。打席を外して、しばし考えた。状況を踏まえて、頭の中を整理していたのだという。「歩かせたら同点になる。三振を取りたいだろうから、フォークかスライダーで頭の中は決めていました」。狙いは変化球。投じられたのは“ストレート”だった。「『あっ』ていう感じで逆を突かれたんですけど、うまいこと振れた」。実際は全く予期せぬボールだったが、体が勝手に反応。本塁打を確信すると、走り出しながら雄叫びをあげた。 7回の先頭打者で入った第4打席ではバルガスから左翼スタンドへ、この日2本目のソロ本塁打。初球、まだ構えていない状況でボールを投げられ「なんじゃコイツ、絶対打ってやろうと思いました」。鬱憤をバットに込め、力ずくでスタンドへと運んだ1発だった。前日に続き、この日も両親、祖父がスタンドで観戦。「自分じゃないみたい」。初安打、初打点、初本塁打、2日連続のお立ち台と、この上ない親孝行も果たした。 8月に行われたエキシビションマッチで結果を残したものの、後半戦を迎えるタイミングで2軍行きを言い渡された。「正直に言いますと、モチベーションはガクッときてましたね」。目の前にあった初の1軍の舞台が消えて落胆していたリチャードに声をかけたのは藤本博史2軍監督だった。
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