「経験しないと選手は育たないって!」苦境でも埼玉西武・辻監督が貫いた育成術

2021.7.27(火) 20:30 Full-Count
5位で前半戦を終えた埼玉西武※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

辻発彦監督のやり繰りで山田、呉念庭、愛斗、岸ら新戦力が台頭

 これほど主力に故障が相次ぐシーズンも珍しい。埼玉西武は33勝38敗14分け、首位オリックスに6.5ゲーム差の5位で前半戦を終えた。就任後過去4年でリーグ優勝を2度果たし、Aクラスを逃したことは1度もない辻発彦監督にとっては屈辱的な成績だろう。
 開幕直後から山川穂高内野手、栗山巧外野手らが戦列を離れ、死球を受けて左腓骨を骨折した外崎修汰内野手の不在は3か月に及んだ。さらに源田壮亮内野手が5月下旬に新型コロナウイルスに感染。中堅のレギュラーの座を射止め、盗塁王争いで独走態勢を築いていたドラフト4位ルーキー・若林楽人外野手まで、守備中に左膝十字靭帯損傷の大怪我を負い今季中の復帰が絶望的になった。
「やり繰りが大変過ぎて、固定した打線が組めなかった」と述懐した辻監督だが、もちろん嘆いていただけではない。外崎の代役として、7年目・24歳の山田遥楓内野手を二塁手に抜擢。4月上旬から約1か月間、先発起用した。山田は常に守備位置で大声を張り上げる元気と、軽快なフットワーク...

続きを読む

関連チーム記事/TEAM